「レボッレ(LEBOLLE) ピノ・ノワール ソーヴィニヨン・ブラン」を買ってみた
先日、クリュッグなどといった身に余る高級酒をいただいてしまった。非常に素晴らしい体験だったのだが、それは完全に非日常体験であり、日常に回帰するためには安ワインでバランスをとる必要がある。というわけでコンビニ・セブンイレブンへと向かった。
晴れた日曜日の夕方に、さくっと飲めるスパークリングワインが欲しい。当日買って1時間後に飲みたいので、高級品は選択肢から外れる。安くて、近所のコンビニで買えるもの……。
ヨセミテ・ロード・スパークリングあたりが本筋だろうかとお酒コーナーに向かうと、1本のスプマンテとバチッと目が合った。「レボッレ(LEBOLLE)」って書いてある。
ラベルから読み解けるところによればピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランを使ったエクストラドライなスパークリングワインのようで、2019のミレジマート。お値段は885円(税抜き805円)。なんだか面白要素がたくさんあるので、これを選んでみることにした。
レボッレ(LEBOLLE) ピノ・ノワール ソーヴィニヨン・ブランはどんなワインか?
さて、一体どんなワインなんだろうかと調査してみると。イタリアはロンバルディア州、オルトレポ・パヴェーゼなる土地の生産者、ロシート・エ・グアリーニ(Losito e Guarini)の造るワインであることがわかった。
1910年創業で、年間2500万本以上のワインを生産しているという大規模生産者みたい。住所をGoogleマップに入力してストリートビューを見てみても、その外観は巨大ステンレスタンクが立ち並ぶまさに大工場の様相。高級ワインはオークの小樽から、安うまワインは巨大ステンレスタンクから生まれるという宇宙の法則(諸説あり)があるので、これは期待が高まる。
ワインショップ「ドラジェ」の産地紹介ページによれば「オルトレボ・パヴェーゼ」は世界有数のピノ・ノワールの産地で、イタリア国内で最大の収穫量があるのだそうだ。へー。
そのピノ・ノワールを使ったDOCGワインとして「オルトレポー・パヴェーゼ・メトード・クラシッコ」があり、これは白であってもピノ・ノワールを70%以上含み、収穫年入りのミレッジマートは24カ月以上の熟成期間が入っているようだ。
残念ながら私の購入したボトルのどこを探しても「オルトレポー・パヴェーゼ・メトード・クラシッコ」の文字はなく、調べたところそもそもステンレスタンクでまとめて二次発酵を行うシャルマ方式。データシートには熟成期間の表示もないので、こDOCGワインのお手軽バージョン、みたいな感じですかねこれ。
「レボッレ(LEBOLLE) ピノ・ノワール ソーヴィニヨン・ブラン」を飲んでみた
まあいいか、おいしければ。ということで飲んでみることにした。まだ太陽が西の空に残る4月の午後17時45分。安スプマンテを開けるには最高に近いタイミングだ。
グラスに注いでみると、色合いはかなり薄めでソーヴィニヨン・ブラン感がすごくある。味わいは青リンゴみたいな爽やかさ、レモンみたいな酸味に草っぽさや苦味もあって要するにソーヴィニヨン・ブランだなこれ。ピノ・ノワールどこいった。さっぱりだけじゃないコクみたいなものもある気がするからこれがピノ・ノワールの仕業なのだろうか。
でですね、これ結論をいえばアリ。1000円でお釣りがくる価格でこれは全然オッケーだ。めちゃくちゃおいしいわけじゃないけど、雑に飲みたい日曜日の夕方に開けるのにすごくふさわしい。香りもしないことないし。
スペインのカバにはつねにシャンパーニュを目指すベクトルみたいなのがある気がして、ときにそれがいらないと感じることもあるけれど、このスプマンテにはそれが一切ないのもいい。すっきりさっぱりした味で、「よく冷やして、アペリティフに楽しんでね」以外の思想を一切搭載してない感じが良い。
ヨセミテ・ロード・スパークリングかレボッレか
セブンイレブンの泡といえばヨセミテ・ロード・スパークリング。ヨセミテ・ロードが720ml入りで767円で、レボッレ ピノ・ノワール ソーヴィニヨン・ブランは750ml入りで885円とほんのわずかに高いが、選ぶならば「レボッレ」一択だ。そんな感じで、実にちょうどいい安泡でした。
プロセッコセットとか買ってみようかな。
と思って1本あたり予算を倍にすればシャンパーニュか……で迷う。