自宅でパーティ。なんのワインを開けるか、それが問題だ!
自宅でパーティ的なことを開催した。招いたのはワイン好きではまったくない知人たち。3本のワインを開け、どれも楽しく飲んだので、記録しておくこととする。
【泡】コンテス・ド・グラモン・ブリュット
まず乾杯用にはやっぱり泡でしょ、ということでビックカメラで買った安シャンパーニュ、コンテス・ド・グラモン ブリュットを召喚した。2170円で買えるエクストリーム安シャンパーニュだが、それでもラベルにシャンパーニュと書いてあるためパーティっぽい。ボクシングでいうジャブ的立ち位置のシャンパーニュである。
毎週のようにエクストリーム安シャンパーニュを飲み、月イチペースで5000円前後のスタンダードシャンパーニュをここ数カ月飲んでみて、エクストリーム安シャンパーニュはスタンダード級と比較して以下のような特徴があるような気がしている。
泡の強さ:あまり変わらない
泡の細かさ:やや弱い
泡のクリーミーさ:弱い
トーストのような香り:少ない
果実味:やや強い
香りと味がよりジュース寄りになり、泡は強いがクリーミーではなく、カバ的印象に近づいていく。それでも同じ価格帯の非シャンパーニュ泡とどちらかを選ぶかと言われれば、私はエク安シャンを選ぶ。
というわけで乾杯だ。ワインが主役でない会で雑に飲んでいるので感想は省くが、エク安シャンに期待する味と香りで、悪くない。喧嘩も恋もパーティも、出会い頭の一発が肝要だ。パンをくわえたまま遅刻遅刻と走る女子高生が曲がり角で男子生徒とぶつかればそこに自ずと恋が生成されるわけだが、その曲がり角に相当するものがなにかといえばワインでいえばシャンパーニュであろう。それ以外のスパークリングワインの場合、曲がり角がどうしても鈍角になり、激突が発生しにくくなる。
【白】アンリ・エーラール ゲヴュルツトラミネール レゼルヴを飲んでみた
さて、白は手持ちがまったくなく、当日慌てて近所のカルディでつまみとともにアンリ・エーラール ゲヴュルツトラミネール レゼルヴを緊急補強した。
店頭POPに「薔薇と茘枝(注:ライチ)」と女性作家の本屋大賞受賞作のタイトルっぽいキャッチコピーが太字で書かれていたアルザスのワインで、冷蔵庫で冷やして飲んだところアルザスのゲヴュルツトラミネールに期待する味が平均点を特段上回りも下回りもしない感じ。先発投手のアクシデントを受けて3点リードの4回表に緊急登板した中継ぎ投手が2回1失点にまとめたみたいな印象のワインで、変に甘くなくて悪くなかったっス。
【赤】モンテスアルファ ヴィンテージセレクション カベルネ・ソーヴィニヨン2015
そして最後は手持ちからモンテスアルファ ヴィンテージセレクション カベルネ・ソーヴィニヨン2015を代打の切り札的に投入した。9月のエノテカのワインくじで入手したワインで、良ヴィンテージのモンテスアルファを瓶熟させてリリースしたという定価は5000円のワイン。それって要するにモンテスアルファだよね、ということでガッカリ感をそのときは味わったのだが、結果的にはこのボトルがこの日のベストボトルだった。
安シャンパーニュもアルザスのゲヴュルツトラミネールも基本女子受けを視野に入れたワインだったが、もっとも好評だったのがこれ。「飲みやす〜い」が出た。自販機は「あたたか〜い」「つめた〜い」に加えて「のみやす〜い」を追加すべき。今そんな表記してる自販機ないか。昭和の思い出でしたすみません。
モンテスアルファCSは複数回飲んでいるが、間違いなくこれは過去最高においしい。果実味どっかんで、雑談しながら雑に飲んでも思わず手が止まってグラスの中身に目線がいくような強い印象がある。いや、これはうまいわ。スーパーで売ってるモンテルアルファCSが20代の深田恭子ならばこのヴィンテージセレクションは30代の深田恭子的魅力がある。
調べてみると、モンテスアルファ ヴィンテージセレクション カベルネ・ソーヴィニヨン2015はネットで4400円で買える。一方、2015のヴィンテージ指定で通常のモンテスアルファCSを探すとこれも見つけることができ、価格は2145円と半値以下。現行ヴィンテージは2018なので試す価値があるような気がしている。
パーティ自体はただワインを開けて、ウンチクを語ることもなく、感想を述べ合うでもなく、ただワイワイガハハと飲んだだけ。パーティのおともとしてはビールでもハイボールでも芋焼酎でも良かったんだろうけど、ともかくこの日はワインをみんなで楽しめて良かったなあと思った次第。と同時に、ワイン好きが集まるワイン会なるものにも、いつの日か参加してみたいものだという思いも新たにした飲み会なのであった。企画しようかな。