ロングリッジの「キュヴェ・リカ ピノ・ノワール2018」を開けてみた
南アフリカの生産者・ロングリッジのシャルドネとピノ・ノワールをブレンドしたワイン「エミリー」がことのほかおいしかったので、その勢いで世評の高い「キュヴェ・リカ ピノ・ノワール」も開けてみることにした。
ロングリッジのワインには3つのカテゴリがあり、キュヴェ・リカは「ジャスパー・ラーツ シングルヴィンヤード」カテゴリに属するワイン。「ジャスパー・ラーツ シングルヴィンヤード」ってなに? ってなるのだが、公式サイトにはこんな説明がある。
ジャスパー・ラーツとキュヴェ・リカ ピノ・ノワール
まずジャスパー・ラーツは、
✅ロングリッジ・ワイン・エステートの株主で
✅セラーマスターで
✅マネジーングディレクターで
✅バイオダイナミックなブドウ栽培や醸造のコンサルでもある
みたいなことが書いてある。
南アの生産者に「ラーツ・ファミリー」があるが、そことの関係ってどうなってるんだっけと調べると、アフリカーのサイトに説明があり、それによれば、元社長のジャスパー・ラーツの息子であり、現社長ブルーワー・ラーツの弟なんだそうだ。
キュヴェ・リカ ピノ・ノワールはどんなワインか
ともかくそのジャスパー・ラーツがその名の通り単一畑のテロワールを反映したワイン造りをしてるっていうシリーズ。それがジャスパー・ラーツ・シングルヴィンヤードシリーズであり、キュヴェ・リカはそのうちのひとつということになる。
じゃあその単一畑はどこにあんだっていうと冷涼な気候でお馴染みのエルギン。「最小限の干渉」でブドウを育て、酵素・防腐剤・安定剤を使用せず小型の開放タンクで自然発酵。のち、10%の新樽と熟成したフレンチオーク樽で14〜15カ月熟成させたそうだ(2018ヴィンテージに関して)。ガッツリ自然派っぽい感じですねこれ。
で、「今飲んでも美味しいですが、じっくりと熟成させることをお勧めします」って公式サイトには書いてある。しまったもう開けちゃったな。開けっちゃたから仕方ない、もう飲んじゃいましょう。
キュヴェ・リカ ピノ・ノワールを飲んでみた
さて、本ブログの特徴はワインとは関係のないことをダラダラ書くという点にあるのだが、今回の記事は非常にここまで簡潔にまとめている。なぜかといえば、めっちゃうまいんですよこのワイン。余計なこと書いてる場合じゃない! ってレベル。
色は薄めでわずかにくすんだようなルビー色、いい色だなあ、夏の夕陽が海に落ちるときに一番濃くなったタイミングの赤色みたいなキタコレ感のある色である。
香りは子どものころ夏の草原でなんかよくわかんないけど太い草の茎を折ったときみたいな青っぽい香りとなにかしらベリーみたいな香り。で、飲んでみると緑茶みたいなさわやかな苦味がありつつしっかりと果実味がある。うんま〜い。
すごくいいなと思ったのは、すごくバランスのとれたおいしいワインなのだが、食事を邪魔するような際立ちすぎた個性は一方でないところ。鶏肉焼いたの、刺身、サラダ、みたいなニッポンの雑な食卓にしっかりと調和してくれた。でもってちびちび飲んだ3日目に酸味と果実味がカンペキに調和して最高においしかった。うーん、大満足。
このブログの目的のひとつに「3000円以下のおいしいピノ・ノワールを探す」というものがあり、その暫定NO.1が同じ南アフリカのクルーガー ・ファミリー・ワインズの「パーリーゲーツ ピノ・ノワール」なのだが、これは完全に甲乙つけがたい。つまりベスト級においしかった。いやー、熟成させたらどうなるんだろうこれ。また買わなくちゃいけないやつ。
現地価格が285ランドで約2231円なので味わいも含めてこれが2000円台で日本で買えるのは破格だ。有名ワインをあれこれ言うのもアレなのだがこれはガチのやつ!