ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワイン歴2年のワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

安ワイン界の総本山「安ワイン道場」潜入レポート!

安ワイン道場 新春オープンハウスとは

安ワイン界の泰斗である安ワイン道場師範が「安ワイン道場 新春オープンハウス」を開催するから来ないかと誘ってくれたので「来ないか」の「こな」くらいのタイミングで「行きます」と即答して行くことにした。その日、「安ワイン道場」こと安ワイン道場師範ご自宅は師範しかいないタイミング。家に誰もいないしみんなで集まってワイン飲もうぜという会だ。やだそういうの最高。

集まったメンバーは師範を筆頭に、亀戸のシャンパンバー・デゴルジュマン店主の泡大将、そのデゴルジュマンで助手をされているソムリエたまごさん(初対面)、そしてワイン&フードペアリングの達人としてご活躍のMOMOさん。

夕方から夜にかけては、もふもふさん、TKさん(お会いできなかった)が加わるという豪華メンバー。こんなもん楽しいに決まってるにもほどがありもはや行く必要すらないレベルだ行くけど。

 

ヒマワインの安ワイン道場探訪

というわけで各自手土産を持参して関東某所の高級住宅街の一角に鎮座する師範宅に集結する運びとなった。

最寄り駅まで迎えに来てくれた師範のスーパーカーに揺られ、オシャレ極まるデザイン住宅である師範家に到着。私の感想は「ここは星のや……?」である。一般住宅のオシャレさじゃないわけですよインテリアの洗練の度合いが。光採りの窓が大きく配されていることで暖房なしでも室内は明るく、吹き抜けになっていることもあって開放感に満ち溢れている。ここが「料理用に買った安ワインが思ったよりおいしくて困った」みたいなことを真顔で語る人が住む家だと……!?

 

安ワイン道場 新春オープンハウスと乾杯

「まずは屋上に行きましょう」という師範の言葉に導かれ、西は富士山、東は東京スカイツリーまでが一望できるという屋上に移動すると、広々とした屋上にはテーブルが用意され、その上にはグラスが五脚。

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なにこれ最高。

屋上の片隅、日陰になったエリアには先日降った雪が集められ、そこにフェウディ・ディ・サン・グレゴリオとジャック・セロスの当主アンセルム・セロスがコラボしたスプマンテ「ドゥブル」がこのスプマンテを抜いた者がやがて王となるであろう、みたいなノリで刺さってる。演出やべえ。

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師範による神演出がこちら。

なんなんだこりゃ、ってなるわけですよ。最高の天気、最高のメンバー。屋上に降り注ぐ陽光は暖かく、眺望は素晴らしい。テーブルにはグラスが並べられ、スプマンテは雪で冷やされている。ライトノベルとかならスプマンテを飲んだ瞬間に意識を失い、目覚めると地下牢、というパターンですよこれは。

そのスプマンテを「抜栓練習中」だというソムリエたまごさん(以下ソムたまさん)が抜栓してくれ、グラスに注いでくれたもので乾杯だ。ははははははははは。(最高すぎて語彙が消滅)

 

安ワイン道場 新春オープンハウス、宴のはじまり

ドゥブルを飲み干して階下に戻り、いざ宴がスタート。師範が用意してくれた熊本産の馬刺し(ド絶品)に加え、各自が持ち寄った食材が泡大将、MOMOさんによって手際良く切り分けられ、皿に盛り付けられ、テーブルに運ばれていく。このお二人もしや10年間くらい同じ店で修行してた……? という息のピッタリ具合。私はマジでなにもやることがないのでニヤニヤしながら座ってただけ。すみません。

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うますぎてヤバい馬刺し。ヤ馬刺し。

万端が整って臨んだ2杯目は、泡大将お持ち込みのジュリアン・ブロカール シャブリ ボワッソヌーズ。

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樽のかかったシャブリは珍しいとのこと。おいしかったし馬刺しにもよく合った。

「シャブリの村名では珍しい樽を効かせたワイン。そしてこれもシャブリでは珍しい、ビオディナミを実践している生産者です」と泡大将。飲んでみると、なるほど香りは師範いわく「ミネラリー」なシャブリらしいものなのだが、飲むと複雑でふくよかさもある。うわ、おいしいなこれ。

泡大将は2本ワインを持ち込んでおられ、もう1本がアンヌ・グロのクレマン・ド・ブルゴーニュ ラ・ファン・アン・ビュル。ヴォーヌ・ロマネの名門グロ家を引き継いだ女性醸造家のつくるクレマンなのだがこれも素晴らしかった。

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泡大将にはお酒も注いでいただいてしまった。この所作は本来お金を払わなきゃいけないやつ。

香りも味わいもまんまシャンパーニュ。「下手なシャンパーニュよりおいしいですね……!」みたいになり、「でも下手なシャンパーニュってなんだろう」「シャンパーニュおいしいもんなあ」「下手なシャンパーニュなどない」みたいに話が展開するくらいにはシャンパーニュ愛に溢れる会でしたこの日はシャンパーニュ飲んでないけれども。みんなワイン≒お酒が好きという会ほんと好き。

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ブラインドなら迷わず「シャンパーニュにほかなりませんな」と答えるに違いない

ラ・ファン・アン・ビュルに話を戻すと、シャンパーニュ的なパン的香りがありつつ、桃とかリンゴみたいな果肉が白い系フルーツのような親しみやすい香りがあって、泡立ちも強く、飲んでて楽しくなる素晴らしいワインだった。これにてワインは3杯を消化。酩酊スイッチオンである。

 

安ワイン道場 新春オープンハウスとマルク・デリンヌ

続いて栓が開けられたのが私が持参したマルク・デリンヌのアヴァランシュ・ド・プランタン。以前、ウィルトスワインのガメイ試飲会に参加した際に気に入って購入した1本で、「ワイン会があったら持って行こう」と購入して今日まで寝かせてきた、無名だけど味は非常に気に入った秘蔵のポケモンみたいなワインだ。天然酵母で発酵、亜硫酸不使用というゴリゴリの自然派なので状態だけが心配。

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自分で持参したワインの写真を撮り忘れるというまさかのミス。この写真の一番右のやつです。

なのでみんなが飲むのをドキドキしながら見ていたが、「最初にツンとくる揮発酸の香りがありますが、これはすぐに飛びます。これいいワインですね」と泡大将からお褒めいただき、師範からは「甘さがいい。ヒマさんこういうの好きだよね」というコメントを頂戴した。

私・ヒマワインは師範いわく「酸味星人」であり、事実甘酸っぱいワインが好きなのだが、スモモみたいなすっぱみと甘味があって、自然派ながらキレイな作りのこのワインがやっぱり好きだった。ちなみにMOMOさんは「スイカバーの赤いところと緑のところの境目の味がする」という独特なテイスティングコメントを述べておられた。

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このあたりから時系列があやふやになってくるのだが、たしかこのあたりのタイミングでMOMOさんと師範がゆで卵やエビ、トマトにアボカドがたくさん入った激うまサラダを用意してくださり、ワインはソムたまさんご持参のピエドラサッシ「シラー “PS” サンタバーバラ・カウンティ」が抜栓されたはずだ。

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持ち込んだワインを注ぐソムたまさんの図

カリフォルニアのシラー100%のワインで、師範が「北ローヌっぽい」とコメントされていた通り、あとから調べてみるとピエドラサッシは冷涼気候のシラーに特化した生産者なのだそうだ。これもまさしく私の好きな甘酸っぱ系。

チェリーのような香りにレモンのような酸味、果実味もしっかりとあって非常においしいワインだった。おいしいワインしか飲んでないな今日。

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これもめちゃくちゃ好みのワインだった。

 

安ワイン道場 新春オープンハウスとシュレーディンガードンペリ

さて、ここまで泡→泡→白→赤→赤という順でワインを飲んできた。次はなにを飲みますかというタイミングでMOMOさんが言った。「そろそろドンペリいきますか……」と。どうしたMOMOさんマジか。

と、登場したのは成城石井のワインくじの箱である。ご存知1等はドンペリ。なんでも、「来る途中で目があって、『僕がドンペリだよ』と呼びかけてきた」というスピリチュアルな現象が起きたのだそうだ。量子論的世界において、すべてのワインくじの箱のなかにはドンペリが入っている(箱を開けるまでは)。

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この青いキャップシールは……!?

というわけでボックスオープン。出てきたのはドンペリの黒いキャップシール……! ではなく特徴的な紫がかった青のキャップシール。見間違えるはずもない。これは、ベー・フランソワ ブリュット! またお前か!

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というわけで、成城石井くじではルイーズ・デストレと並んで当たりがちな銘柄であるベー・フランソワが降臨したのだった。ドンペリではないしなんならハズレなのだがベー・フランソワの良いところはどっこいそこそこおいしいところ。

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ワインクーラー浴を楽しむベー・フランソワさんのご様子

もう夕方に差し掛かる時間帯だったのだが、この日は本当に暖かったため、テラスに移動し(この道場、テラスまである!)、ワインクーラーで冷やしつつ飲む運びとなった。雪なお残る1月に野外で氷で冷やされたワインを飲んでいる姿は外から見たら狂気の集団(パリピ属性)にしか見えないに違いないのだがワインの作用でみんな揃って脳の機能が低下しているのか、一向に気にならない。むしろ最高。ワインすげえ。

 

安ワイン道場 新春オープンハウス、時刻は夕方へ

この前後でMOMOさん、泡大将が師範ご用意の刺身を切り分けてカルパッチョを作ってくれたのだがこれがまたすごかった。盛り付けと味付けひとつで完全にプロの味。大変おいしかった。

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カルパッチョ。盛り付けめちゃくちゃ勉強になる

さらに師範が昨日から用意してくれていた水を使わないビーフシチューもめちゃくちゃおいしかった。肉は舌で切断できるくらいに柔らかいのだが、煮崩れずにしっかりと原型を留めている。生クリームが加えられたシャビシャビのソースがまたなんともプロっぽく、大きく切られたニンジンやマッシュルームなどの野菜類もおいしい。昼から飲み続け食べ続けていたがぺろっと完食してしまった。

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このビーフシチュー、見た目の通りすさまじくおいしかった

熊本でだけ正月に飲まれるという「赤酒」をお屠蘇的にいただいたりしつつ、ビーフシチューを迎え撃ったのはこれまたソムたまさんご持参のアルテジーノのロッソ・ディ・モンタルチーノ

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アルテジーノのロッソ・ディ・モンタルチーノ。これも甘酸っぱ系。好き。

2015ヴィンテージでほんのり熟成が進んで香り良く、液体の輪郭が丸みを帯びている感じがして大変においしい。サンジョヴェーゼらしいチェリー的な香りに土や皮みたいな香り。おいしいなあ。

 

安ワイン道場 新春オープンハウス終盤戦

泡→泡→白→赤→赤→泡→赤と飲み進め、途中ちょこちょこおかわりもさせてもらったりしているのでかなり飲んでる。さらに、ここぞというタイミングで投入すべく用意していたはずの「よいとき」がバッグにないという痛恨のミスも重なって、ちょっとすみませんこの時点でベロベロに酔っ払ってしまっている。

iPhoneのカメラロールを見ると、MOMOさんがご持参されたネルヴィ・コンテルノのガッティナーラ2016も飲んでいるはずなのだが、大変申し訳ないことにネッビオーロ100%のこのワインの記憶を、ワインを持参した保冷バッグごと道場に置き忘れてしまっている。無念。

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カメラロールに残された画像。味覚えてない! MOMOさんとワインに謝罪!

日も暮れたタイミングでもふもふさんが到着。大変おいしい手作りのレモンケーキを頂戴したのが道場における最後の記憶だ。おいしかったなあレモンケーキ。甘酸っぱいもの好きな私にとって、レモンケーキは理想のスイーツだ。もふもふさんごちそうさまでした。これは逆に記憶があって写真がない。無念。

と、こんな感じで飲み続け、食べ続け、爆笑し続けた約5時間は体感45分くらいで過ぎていったのだった。それぞれ次の予定があった私とソムたまさんは辞去したが、このあとTKさんも加えた宴は夜ふけまで続いたようだ。ものすごく楽しかった……!

というわけで、オープンハウスにお招きいただいた師範に改めて感謝。盛り付けやら洗い物やらをやっていただいた泡大将、MOMOさん、ソムたまさんにも感謝。あれマジで自分なにもやってないな大丈夫かな。まあいいや。みなさんまた遊んでください!

ワインくじで高級ワインをゲットして飲む会とかしたい

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