ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

ヒマなのでワインを飲みます。ワインの知識はありません。

ドメーヌ タカヒコも使う「三氣の辺」のブドウを使うさっぽろ藤野ワイナリー「MIKINOHOTORI ルージュ 2019」がすごかった。

ドメーヌ・タカヒコ「ヨイチノボリ パストゥグラン アイハラ」と「三氣の辺」

小学生のころ近所の夏祭りでくじ引きがあり、私は1本しかない特賞を当てた。賞品はファミコンかな、ビデオカメラかな、まさかハワイ旅行……!? とドキドキしたがすべて不正解。賞品は酒(一升)であった。子どもも多数参加するくじの特賞が一升瓶ってアンタ。

私は人生のくじ運をその不本意すぎる大当たりで空費、以来人生を通じてくじ運が悪い。というわけで先日新宿伊勢丹の「世界を旅するワイン展」でドメーヌ・タカヒコのワインの抽選販売があり、応募したものの見事に外れたのも想定の範囲内であった。

ただ、いくらくじ運が悪くても残念は残念なのでその悲しみを癒すべくドメーヌ・タカヒコのサイトを見ていると、「ヨイチノボリ パストゥグラン アイハラ」の商品説明文として、以下のような文言が記されている。

パストゥグランは、登地区の粟飯原ヴィンヤード(三氣の辺)のブドウが使用されており、ラベルには「AIHARA」の文字が入る

この「三氣の辺」という文言が気になって、Googleの検索窓に放り込むと、「余市の果樹園 三氣の辺へようこそ\(^o^)/」という文言が躍るキャッチーなページがヒットした。三氣の辺は「みきのほとり」と読むのだそうで「除草剤は使用しないこと。有機肥料有機農薬を中心に化学農薬を少しでも省く努力をすること。」を“こだわり???”として挙げている。

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三氣の辺(みきのほとり)と北海道余市町とさっぽろ藤野ワイナリー

三氣の辺の所在地は北海道余市町登町。私は北海道余市町が推し自治体であり、登地区は縁もゆかりもないけどたぶん日本でもっとも気になっているエリアで、すごく魅力的な土地だと感じている(推しですから)。そのエリアに在し、曽我貴彦氏が「尊敬するヴィニョロン」と記す三氣の辺のブドウ、サイトには取引先として以下の生産者の名前が挙げられていた。

さっぽろ藤野ワイナリー
ドメーヌ・タカヒコ
東京ワイナリー
農楽蔵

不勉強なことに農楽蔵という函館市の生産者を私は存じ上げなかった。だが、東京ワイナリーの「北海道余市産 ツヴァイゲルトレーベ」というワインは以前飲んだことがあってとてもおいしかった記憶があり、もしかしたらこれは「三氣の辺」のワインだったのかもしれないと思うと本当に楽しい気持ちになる。

そして、さっぽろ藤野ワイナリーには「MIKINOHOTORI 三気の辺 ルージュ 2019」というワインがあることがわかり、かつそれがネットで買えることもわかった。

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MIKINOHOTORI 三気の辺 ルージュ 2019を飲みました。

さっぽろ藤野ワイナリーといえば、これまた余市町の生産者、ドメーヌ・ユイの「T6+254ペティアン ロゼ」を飲んでそのワインについて調べた際に名前が挙がっていたワイナリー。ドメーヌ・ユイ=さっぽろ藤野ワイナリー=三氣の辺と点と点がつながって線になる松本清張的快感もあいまってこんなもん買う一択である。というわけで買った。価格は3740円と飲み物としては高いけど知的好奇心を満たすための必要経費と考えれば安い。これが世に言う「推しに課金」っていう感覚……?

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さっぽろ藤野ワイナリー「MIKINOHOTOR ルージュ 2019」はどんなワインか

さて、では「MIKINOHOTORI ルージュ 2019」はどんなワインなのだろうか。ショップのページで見つけたワイナリーコメントによると、ピノ・ノワール56.9%、ツヴァイゲルトレーベ43.1%を使用。野生酵母を使用し、3割は全房で発酵、1年間の樽熟成後、7.5ppmのSO2を添加して瓶詰めしたとある。

生産者が異なるので比較するのもアレだが同じ三氣の辺のピノ・ノワールとツヴァイゲルトラーベを50%ずつ使っているドメーヌ・タカヒコのヨイチノボリ2019と構成としては非常に似ている。面白いなあ。

というわけですでに調査段階で知的好奇心を満たすことができ、3740円の元はとれた。ワイン本体は実質0円という状態で、気楽にいざ抜栓である。

ちなみに、コルクをカバーしているのは蝋キャップ。私は蝋キャップを大の苦手としているが、とあるワインブログの偉大なる先達のお一人に「蝋ごとスクリューを刺し、そのまま抜けば良い」とご教示いただき、その説に従ったところ本当に驚くべきことにめっちゃくちゃ簡単に抜栓することができた。これすごい。蝋キャップを苦手としているみなさん、蝋ごといっちゃってください。

 

「MIKINOHOTOR ルージュ 2019」を飲んでみた

そんなこんなで抜栓してグラスに注いでみると、無清澄を思わせるやや濁った紫色。ボトルの底には無濾過を思わせるオリが漂っている。そして、結論を先に書くとこれはやべーやつ。メッタメタうまい。アセロラのようなハチミツ梅のような果実感を内包した酸味が素晴らしすぎる。これは2021上半期ナチュラル大賞を受賞するかもしれない(たいして飲んでないけど)。

飲み始めたら止まらず一気に飲み干してしまいそうになるところをグッとこらえて翌日また飲んでみたけど翌日も素晴らしい。森の奥のペンションのシェフのスペシャリテのブドウを使ったスープですって言われたら納得しそうな旨味・滋味がある。おいしい。

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年間生産本数は1727本。そのうちの1本を飲めて良かった。

ツヴァイゲルトレーベって私は全然飲んだことがない(上述の東京ワイナリーのワインくらい)のだがさすが北海道を代表する品種のひとつってだけあってすごく無理のない味わいに仕上がっている印象を受ける。なんかこう、上手く言えないんですけど無理にワインにしてないようないやわかんないな。わかんないけどおいしいです。

「三氣の辺」の「三氣」とは、土地の元氣・人の氣持ち・天氣、のみっつなんだそうだ。元気な土地で天気に恵まれて大事に育てられたブドウでつくったワインなんだろうなあ、と想像しながら飲むのは格別だ。

余市のワイン、引き続き飲んでいきたいと思います。あと私の「推し」の使い方は合っているのだろうか。私の時代は似たような心の働きをマイブームと呼んだ。その気持ちよりは強い気持ちだと思うのだが。

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