ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ワインを“都産都消”! 東京ワイナリー「北海道余市産ツヴァイゲルトレーベ」を飲んでみた。

「3000円以下の日本ワイン」のワイン会になにを持っていくべきか問題

音声SNSアプリ「Clubouse」を利用して、Clubhouseワイン会、という企画を行っている。先日終了したその第二回のテーマは「3000円以下の日本ワイン」。せっかくだし3000円以下の日本ワインを手元に用意して参加しようとあれこれ考えた末、居住地である東京都で造られる「東京ワイナリー」のワインを選ぶことにした。

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東京ワイナリー「北海道余市産ツヴァイゲルトレーベ」を飲みました。

買ったはいいけど東京ワイナリーのことをなにも知らないので調べてみると、練馬区大泉学園駅徒歩10分の場所にあるワイナリーであることがわかった。昔行ったことあるな大泉学園。大学時代友達が住んでたかなんかで。大学時代の友達が住んでた街でワインが造られてるってなんかすごいな。

東京ワイナリーはどんなワイナリーか

さて、東京ワイナリーの公式サイトを訪問すると「東京初のワイナリー」の文言が目を引く。設立は2014年。「東京の農業をもっと元気にしたい!」をコンセプトに、越後屋美和さんという女性が転職して修行を重ねて末に立ち上げたワイナリーであることがわかった。

インタビュー記事を読むと越後屋さんは私とほぼ同世代。いやー、すごいな。行動力と実行力があればワイナリーだって作れてしまうんだなあこの東京で。基本お一人で運営し、ワイン造りの過程で人手が必要な場合はSNSを通じてボランティアを募るのだそうだ。なにそれ超参加したい。いずれにせよ、すごく手作り感のあるマイクロワイナリー、という感じだ。

東京ワイナリー「北海道余市産ツヴァイゲルトレーベ」とは?

さて、そのワインのワインナップのなかで、「3000円以下の日本ワイン」がテーマの今回のワイン会にもっともふさわしそうなのは東京の地品種である「高尾」を使った「東京ワイン高尾ロゼ」でありそうだが、残念ながらこれは定価3500円税抜きと予算オーバーかつ売り切れ。

そもそもこの「高尾」というブドウに惚れ込んだことがワイナリーを立ち上げるきっかけになったそうだからいずれこれは飲むとして、今回は「北海道余市産ツヴァイゲルトレーベ」を選んだ。定価は2600円税抜きだ。

余市町はモンガク谷ワイナリー、ドメーヌ・モンなど飲んで衝撃を受けたワイナリーが複数あり、昨年はふるさと納税も行った個人的に応援している自治体。まさに私のためのワインと言っていいだろう(よくない)。

himawine.hatenablog.com

さて、ワインの説明を見てみると、「北海道余市産のツヴァイゲルトレーベを野生酵母にて発酵」したとある。ラベルには「生ワイン」と書いてあり、無濾過であるとも明記されているから、ナチュラルな感じの造りをしているのだろうきっと。

オンラインストアの商品ページによれば、「果実味が豊かで余韻にスパイシーで優しい渋み」があり、「キリッとした酸とバラのような優しく甘やかな香り」が特徴なんだとか。

私はツヴァイゲルトレーベ、あるいはツヴァイゲルトのワインを飲むのは初めて。ツヴァイゲルトはオーストリアでもっとも多く栽培されている赤品種で、ツヴァイゲルトレーベはそのチェコでの呼び名なのだそうだ。日本では北海道がそのメインの産地。2016年の時点で「北海道の赤ブドウ品種では第2位の生産量」だとwikipediaにある。へー。

東京ワイナリー「北海道余市産ツヴァイゲルトレーベ」を飲んでみた

Clubhouseワイン会は22時からの開催であったため、その数時間前の夕食時に抜栓し、飲んでみた。

さてここで正直に申し上げると、私はこのワインに対して過度な期待を持っていなかった。東京は地代も高いだろうし、北海道から東京への輸送費もかかるだろう。それに大規模な設備があるわけでもないだろうし。「東京でつくられてる」ことに価値があるのではと思ったんですけど大間違いでしたすみませんッ。

というわけで、おいしかったんですよこのワイン。開けたては甘やかな香りに対して酸味が勝って果実味が感じられず気難しい感があったのだけれどもその後ボトルの奥から果実味が泉の如く溢れてきて酸味・渋みと調和して丸みのある滑らかな味へと変化していった。

ナスとトマトのグラタンに追いスパイスしたものと合わせたのだが、ワインに若干あるスパイシーさとあいまって途中からアクセルとブレーキを同時に踏んだドリフト状態(ワインを注ぐ作業と飲む作業を同時に行っているように感じられる状態 ※ワインがどんどん減る)に突入、750ミリリットルではなく日本酒の四合瓶基準の720ミリリットル入りボトルでアルコール度数も12%と低めであることもあり、あわやワイン会開始前に飲み干してしまうところだったあぶなっ。

ワイナリーが東京にあって、気軽にワインを買ったり、その日飲むワインを量り売りで分けてもらったり……そんなことができたら最高だなあと、そう妄想できるのも味のうち。いいなあ、都市型ワイナリー。増えてほしい。

東京ワイナリーには、立ち飲みができるスペースがあったり、実際にワインの量り売りもやっているようだ。近々、遊びに行ってみよう。

3696円で飲めるプルミエ・クリュ!マランジュの“一級畑”を飲んでみた。【ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ マランジェ プルミエ・クリュ ラ・フュシエール ルージュ2017】

「おれたちのプルミエ・クリュ」を探して。

本ブログでは「おれたちのプルミエ・クリュ」という企画を勝手にやっている。意味するところは簡単だ。3000円台かそれ以下の価格で買える財布にやさしいブルゴーニュのプルミエ・クリュ、それが「おれたちのプルミエ・クリュ」である。ちなみに「おれたち」の定義はないが、地球上に住んでいる庭から原油が湧いていないタイプのワイン好きの人類の総称だと思っていただければ良い。

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ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ マランジュ プルミエ・クリュ ラ・フュシエール ルージュ2017を飲みました。

ためしに「ブルゴーニュ プルミエ・クリュ」と検索クエリに入力し、ショッピング検索を行ってみていただきたい。赤ワインでいえば5000〜10000円くらいがボリュームゾーンであることがなんとなくわかるはずだ。高い。気軽に飲めない。

しかしながらできることならたまにはブルゴーニュのそれも一級畑のワインを味わってみたいと思うのが人情だ。なんとかなんないかなあ、マジで、と調べたところ、ジヴリ、メルキュレ、マランジュといった相対的マイナー産地であれば、3000円台、下手すると2000円台で一級畑のブドウで造られたワインを味わうことができることがわかった。普段飲んでる2000円台から1000円札1枚足して手に入るならそんなもん飲むしかないじゃない。YouがCanできるならDoしちゃいなよの精神である。手が届くのであれば、手を伸ばすべきだ。

マランジェのプルミエ・クリュとは?

というわけで何本か買ったうちの1本が、ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ マランジュ プルミエ・クリュ ラ・フュシエール ルージュ2017という長い名前のワインだ。マランジュのラ ・フュシエールっていう畑のブドウを使ってるわけですね。

himawine.hatenablog.com

では、マランジュってのはどんな場所なのか。「Maranges wine」のwikipediaを調べてみた。

【1】コート・ド ・ボーヌの3つの村で造られる。
【2】畑は170.82ヘクタール。
【3】生産量は赤95%、白5%。
【4】グラン・クリュの畑はない
【5】プルミエ ・クリュは7つある

なるほど。地理的にはコート・ド ・ボーヌの中心地、ボーヌの南。ムルソーがあって、ピュリニー・モンラッシェがあって、シャサーニュ・モンラッシェがあって、サントネイがあって、そのお隣がマランジュだ。

 

マランジュに行ってみよう(Googleマップで)!

百聞は一見にしかずなので、現地に行ってみることにしよう。maranges la fussiereとAOC名+畑名で地図を検索してみると、おお、デーズ・レ・マランジュ村にフュシエール通りってのがある。てことはこの辺りがフュシエールの畑ってことになるんじゃないですかね常識的に考えて。

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ペグマンを放ちます。

というわけでストリートビューに切り替えてみる。いけっ、ペグマン(人型アイコン)!

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この畑は……?

おおっ、ここが……まさしくフュシエール・プルミエ・クリュ!(違う可能性があります)

素人目にはただのブドウ畑にしか見えないけど、逆サイドから畑を眺めるとなるほど傾斜地の中腹でいかにもいい感じ。

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逆側から見るとすごくいい感じです。合ってるかどうかわかんないけど。

うーん、いいな。まさしくプルミエ違う可能性があります。

今日おれは、この畑で採れたブドウで造ったワインを飲むのか……!  違う可能性があるけどいいのだ。信じる心が一級畑。なにを言っているか自分でもわかんないけど。

ヴァンサン・エ・ソフィー・モレイはどんな生産者か?

生産者の情報は(公式サイトが貧弱なので)輸入元のラック・コーポレーションに頼ってしまおう。ヴァンサン・モレイはシャサーニュ・モンラッシェで名醸造家として知られたベルナール・モレイの息子。そのヴァンサンがサントネイ出身の妻・ソフィーと結婚して運営するドメーヌがヴァンサン・エ・ソフィー・モレイだ。

住所を入力してみると、なるほどシャサーニュ・モンラッシェ村がヒットした。ここからマランジュは土地勘ないけど「クルマですぐ」っぽい感じがする。

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ドメーヌ・ヴァンサン・エ・ソフィー・モレイのご様子。

製法は輸入元の説明文をコピペ。

赤ワインは無除梗の全房醸造。50%新樽を用いて14ヶ月熟成させるが、たっぷりした果実味が前面に押し出され、タンニンも十分に溶け込み柔らかい。

だそうだ。たっぷりした果実味が前面に押し出されてるのいいな。ヴィンテージは2017。ヴィンテージチャートを調べると92とか93とかって点数が並び、これは「まずまず」みたいな評価であってんのかな。わからないからもう飲んでしまおう。

 

ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ マランジェ プルミエ・クリュ ラ・フュシエール ルージュ2017を飲んでみた

というわけで、プルミエ・クリュをお迎えするしってことで近所のイタリアンで羊の赤ワインヴィネガー煮をテイクアウト。体勢を整えて飲んでみることとした。色はわりと濃い目の赤紫色。意外と濃い。でもって、飲んでみるとこれが非常にわかりやすくおいしい。果実味がかなりはっきり感じられて、なんていうか攻略難易度がすごく低い味がする。紛れもなくたっぷりとした果実味が前面に押し出されている。こういうブルゴーニュワインもあるんだなー。

とはいえ香りは複雑で、ブドウの木を燃やしたあとの消し炭みたいな、ブドウの木を燃やしたあとの消し炭の香りを私はかいがことがないけれども、そんな温かみのある香りがする。

これが羊の赤ワインヴィネガー煮と思わずテーブルを立ってこの料理を作ったシェフのいる方角、次いでフランス・ブルゴーニュ地方の方角を向いてスタンディングオベーションし、その後ブルゴーニュを向いたままワインを飲み干す恵方飲みしたくなるほど合う。ヴィネガーの酸味と羊のワイルドな香り、煮詰まった玉ねぎの甘味でワイン自体の味のボリュームが巨大化したような印象を受ける。うはー、おいしい。

いいワインの常なのか、時間が経つにつれてどんどんワインが元気になっていく感じで、酸味も、渋みも、果実味もさらにパワーアップしてくる。これはプルミエ・クリュだからおいしいのか、造り手が上手なのか、両方なのか、たまたまなのか、私の経験値ではわからない。ただともかく、「この1本」はおいしかった。

これで「おれたちのプルミエ・クリュ」は今のところ2打数2安打。次なる1本も非常に楽しみになってきたぞー!

a.r10.to

「カリフォルニアレッドブレンド」とはなにか? サブミッション レッドを飲みながら考えた。【SUBMISSION RED】

カリフォルニアの濃くて甘い赤ワインと私

一年前の今頃、私はカリフォルニアの赤ワインっていうのは一体どうしてこんなにおいしいんだろうカリフォルニアワイン好きすぎる死ぬみたいに胸を焦がす日々を送っていた。ワインにハマって1年が経ってようやく見つけた安住の地、それがカリフォルニアワイン。甘くて、濃くて、肉と合わせて最高にうまい。これカリフォルニアワイン飲んでれば一生幸せなんじゃないか、これぞレッド・ホット・チリペッパーズいうところのカリフォルニケイションなんじゃないか、と思っていた。

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689セラーズの「サブミッション レッド」を飲みました。

しかしワインは飲んでいると次から次へと扉が開いて新たな世界を見せてくれるもの。そして味の好みもどんどん変化していくようだ。あんなに美味しいなあ好きだなあと思っていた濃い・甘い赤ワインを私は最近ではすっかり飲まなくなっていてなんなら甘くて濃いのはちょっと苦手って感じっす自分みたいに言いかねないレベル。ワイン飲み始めて2年くらいの野郎がそんなこと言い出したらなにをわかったような気になってるんだ貴様ッてなりますよそりゃ自分だけど。

689セラーズ「サブミッション レッド」を買ってみた

しかし、こう寒い日がつづくとやはり濃くて甘いワインを味わい、胃の中にカリフォルニアの太陽を宿したみたいな気分になりたくなるというもの。というわけでかねて気になっていた1本を買ってみた。689セラーズの「サブミッション レッド」である。

689セラーズの「サブミッション」は一年前に複数回リピートした大のお気に入りワイン。そのレッドブレンドが発売されていたのは知っていたが、上に挙げたような事情でまだ飲んでいなかったのだった。689セラーズのワインは「689」も「サブミッション カベルネ・ソーヴィニヨン(以下、無印)」も「キラー・ドロップ」も飲んだがハズレがない。というわけでこのワインにも期待大だ。

ちなみに「サブミッション」と聞いてプロレス好きが2億人いたら2億人がイメージするのは「関節技」だがこの「サブミッション」という名のワインは「関節技」という意味ではない。「まるで関節技を極められたように身動きもとれない味」みたいなことではなく「服従・降伏」みたいな意味であり「関節技を極められたときにできることはなんだと思う? そう服従・降伏だ」みたいな意味でもたぶんなくて普通に「おいしくてお手上げ!」みたいな意味だと思います。

689セラーズについては過去記事で詳しく触れてます↓

himawine.hatenablog.com

689セラーズ「サブミッション レッド」はどんなワインか

無印サブミッションはヴィンテージによって違うようだがたとえば2018はカベルネ・ソーヴィニヨン86%、マルベック8%、メルロー6%のブレンド。それに対して「レッド」はジンファンデル48%、グルナッシュ26%、マルベック18%、プティ・シラー8%という比率になっている。カベルネで成功したから他のブドウも買うわ、みたいな感じの調達なんですかねわかんないけど。

ここでふと疑問が生じるのはそもそも「カリフォルニアのレッドブレンド」に定義はあるのか? という点だ。というわけで<What is carifonia red blend wine>っていう英検五級感のある文字列を検索クエリに入力すると、Vine pairに「What Exactly Is a California Red Blend?」という記事を見つけた。

その内容は「カベルネ・ソーヴィニヨンメルローをベースに、カベルネ・フラン、マルベック、カルメネールなどのボルドー品種、あるいはプティット・シラー、ジンファンデル、シラーなどをブレンドしたワイン。主に25ドル以下」て感じ。うーん、いまいちわからない。もうちょい歴史的経緯ください。

himawine.hatenablog.com

vivinoにもカリフォルニアレッドブレンドの説明ページがあって、それはもう少し詳しく書いてあった。それによると元々ナパ・バレーは「ボルドースタイルの赤ワインを造るのに理想的な場所」であり、ボルドーブレンドのワインに力強さを加えたのがカリフォルニアレッドブレンドだと定義している。ボルドーのワインを再現しようとする試みの過程でカリフォルニアならではの味わいが生まれていった、みたいなことなのだろうか。そして、

もう一つの人気のあるブレンドは、グルナッシュとシラーから造られています。このスタイルは、フランスのローヌ渓谷のワインをより豊かにしたものです。

とのこと。なるほどなあ。ボルドースタイル、あるいはローヌスタイルのワインにカリフォルニアならではのパワフルでリッチな果実味を加えるとカリフォルニアレッドブレンド略してCRBになるということか。そして、そのブレンドにはCRB_bとCRB_rの二系統があるということですね。

あらためて今回のサブミッション レッドのブレンドを見ると、ジンファンデル48%、グルナッシュ26%、マルベック18%、プティ・シラー8%となっている。悩ましいなこれは。CRB_rなのか、あるいはジンファンデル主体の第三極CRB_z的なものなのか。教えて、詳しい人。

ちなみにこのサブミッション レッドはアルコール発酵後に新樽率30%のフレンチオーク樽で10カ月熟成させるのは無印と同じ。カリフォルニア各地からの買いブドウで作るという点も同じだ。アルコール度数は14.5度と高い。どんな味なのか、いざ飲んでみよう。

689セラーズ「サブミッション レッド」を飲んでみた

グラスに注ぐと濃い赤紫色で擬音としてはジャイアンシチューみたいな「ドロ〜リ」とかがふさわしいんじゃないかっていうトロトロ感。シルキーという言葉の意味は当然絹のようなということだろうがこのワインの場合は汁キーと表記したくなるほどのブドウ汁感がある。

飲んでみると見た目の印象通りに濃くて甘いこくあま的印象が強く、カリフォルニアの大地に燦々と降り注ぐ太陽の下でしっかりと熟し、果実味たっぷりたわわに実ったブドウでつくったんだろうなあ、という味わい。大量の太陽を浴びた結果、果実の限界を突破してこれもうほとんどチョコの領域に達してる感まである。カカオの配合率が高いチョコの中にラズベリーとかのソースが入ってるみたいな。これはあれなんじゃないですかね。バレンタインデーとかにチョコと一緒に誰かに贈ったりすると大変いいんじゃないすかねわかんないけど。好きにやればいいじゃない(暗い部屋で畳の目を数えながら)。

ちなみに、これが正しい飲み方かどうかはさっぱりわからないが、冷蔵庫で冷やして飲んだら甘みが抑えられて酸味が際立ち、むしろバランスよく飲めた個人の感想です。

濃くて甘いワインが飲みたいタイミングならばオススメ! というワインでした。

個人的な好みでいえば「無印」かなあ。

「Clubhouseワイン会」裏話。あるいは私はいかにしてその日レ・コティーユ・ピノ・ノワールと出会ったか。【Les Cotilles Pinot Noir】

「Clubhouseワイン会」をはじめてみた

Clubhouse、というアプリがある。音声SNSというのか、設定された「場」にユーザーが集い、ワイワイガヤガヤ議論をしたり雑談したりする、コミュニケーションツール的なもので、ヒップでナウなヤングがライドンしていいヴァイブスだしまくってる感じ。ならば乗るしかないでしょうこのビッグウェーブに、と「Clubhouseワイン会」なるイベントを立ち上げてみた。

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「Clubhouseワイン会」っていうのをやってみました。

結果的に60名を超える方にご参加いただき大盛況、面白い話がたくさん聞けて大満足、といった感じで一安心だったのだが、Clubhouseは利用規約的にアプリ内で交わされた話の内容は口外しないのがルールなのだそうで、ここでは「Clubhouseワイン会」のちょっとした裏話を日記風に書く。ではいってみよう。

「Clubhouseワイン会」開始4時間前。今日飲むワインがない!

某月某日午後18時。私は焦っていた。22時から第一回のClubhouseワイン会がはじまる。テーマは自分で設定した「今日、なに飲んだ?」である。流れ的に主催者である私が「今日はこれを飲んでるんですよ〜」という話をするところからスタートするのが筋だろうどう考えても。

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レ・コティーピノ・ノワール。この1本を手に入れるまでには地味なドラマがありました。

「先日注文したワインが届くから、そのうちの1本を開けよう」と思っていた私が待てど暮らせど届かぬ宅急便に業を煮やしてメールをチェックしたところ、荷物が届くのが翌日だと判明したのが18時。冷蔵庫にはカルディで598円(税抜き、セール価格)とかで買ったレッドウッド シャルドネがよく冷えてる。

 このワインたちがギリギリ間に合わなかった↓

himawine.hatenablog.com

レッドウッド シャルドネはおいしいワインだ。100円台とは思えない。ワインはまったく悪くない。しかしバーチャルとはいえ一応ワイン会を名乗る催しの主催者が飲んでるワインが598円でいいのだろうか問題。はあ? 100円台? なめてんの、貴君? やめだやめだ、帰ろうぜ、みんな! みたいに言われる可能性が高く、私はパーティの準備を整えた部屋で悲しみのレッドウッド シャルドネを孤飲するハメになる。

エノテカで「3000円以下のおいしいピノ・ノワールください」と言ってみた

しかし時刻は18時! 今から買いに行けばまだ間に合う! 私は愛車(ママチャリ)を駆り、近所のエノテカへと向かった。近所にエノテカがあって良かった。家の近所には、病院、学校、公園、エノテカの順に必要。

ママチャリのペダルを漕ぎながら脳内会議を開始した。598円のワインが貴様(私)の安っぽい自尊心・虚栄心を満たさないのだとしたら、今日の会にはなにがふさわしいと思うのか? がテーマである。

私A:いやでもさ、だからっつって高いワインもアレだよな。
私B:そらそうよ。「僕ですか? えーっと、これはオーパス・ワンっていうのかな? まあデイリーワインですね」とか言ったら嫌味だし。
私C:第一ウソだしな。オーパス・ワンは試飲したことがあるだけだし、実際は598円のワインを飲んでるわけだから。
私A:つっても定番すぎるのもアレだよな。
私B:そこなんだよ。「モンテス飲んでます」っていうのも芸がない。「うわっ、普通っ」って言われて終わりだよ。
私C:実際はモンテス大好物だけどな。友達の家にいくときとか大体モンテス。
私A:悪そうなやつは?
私B:だいたい友達っ。
私C:やかましいわ。
私A:安くても高くても定番すぎてもアレなら、なんか金額じゃないテーマが要るんじゃないの?
私B:テーマかー。
私C:テーマねー。
私A:3000円以下のピノ・ノワールを探すっていうブログのテーマに沿う、とか?
BC:それだーッ!

というわけで、【エノテカに行き、店員さんに「3000円以下のおいしいピノ・ノワールをください」と言ってみる】という企画を立案。実施し、ススメてもらったのが「レ・コティーユ・ピノ・ノワール」1980円税込である。ブルゴーニュの生産者が造るピノ・ノワール100%の格付けヴァン・ド・フランスのワイン。ブルゴーニュと、それ以外の地域のブドウを使って造られてるみたい。

3000円以下と言って1000円台を勧められたのがちょっと意外だったが、「今日開けて、今日おいしいですよ」という店員さんの言葉に背中を押されて即購入。22時のClubhouse飲み会に先駆け、夕食時にスポンと開けて飲んでみた。

レ・コティーユ・ピノ・ノワールを飲んでみた

まず色はピノ・ノワールらしいルビーみたいな色。香りはバラとか雨が降った次の日の森みたいな意外と複雑な香り。あらいいじゃない。そして飲んでみると、うーん、シンプル。

まずボーカル兼ギターの「渋み」がギターをかき鳴らしてシャウト。ベースの「酸味」がそれを支え、ドラムの「果実味」はシンプルな8ビートを刻み続ける。しかし、ライブ後半はそれまでおとなしかったドラムが躍動、ズダダンズダダンとパワフルなドラムを披露してるようなイメージ。バンド名は言わずもがな『ピノ・ノワール』である。

突出したおいしさはないものの、ソツなくまとまってスイスイ飲める。1000円台で買えるブルゴーニュ入門編として、これはアリなんじゃないかという気がするヴァン・ド・フランスだけど。そういや石垣島のリゾートホテルでもエノテカのワインを買ったなあ。困ったときはエノテカエノテカエノテカ、雨、エノテカ

と、以上のような経緯をClubhouseワイン会で発表。しょうもない話だなあと満場の失笑を買った、というのが今回私に起こったことのすべてだ。失笑でも笑いは笑い。チャリを走らせた甲斐があったな、よかったなと思った次第である。

Clubhouseワイン会、また実施したいと思っているので、ご興味のある方はぜひご参加いただきたい。詳細はtwitterで告知します。

2月5日は京橋ワインが10%オフクーポンを出していてお得です。このワインセットは過去に買ってめちゃくちゃおいしかったやつ。

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マルセル・ダイス アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュ2012。アルザスの13品種混醸白ワインがすさまじかった件。【Marcel Deiss Altenberg de Bergheim Grand Cru】

恵比寿の「ワインマーケットパーティ」に行ってきた。

とあるワインが欲しいと思って輸入元に問い合わせてみたところ、恵比寿のワインマーケットパーティになら確実にあると思うと教えてもらい、恵比寿の有名店、いまだ伺ったことがなかったのでこれを機に行くことにした。

いきなり雑談めいた内容になるがあれですね。ワインマーケットパーティは素晴らしいお店ですね。入店すると出迎えてくれるグラスの数々。ザルトやらリーデルやら木村硝子やら、のグラスがすべて手に取れるのがまずすごく嬉しい。

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マルセル・ダイス アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュ2012を飲みました。

実は私は最近ネットでグラスを凝視する日々を過ごしており、あれがいいかこれがいいかと比較していたのだが、百聞は一見にしかず一見は一触にしかずというわけで実際に触れると違いがよくわかる。マシンメイドとハンドメイドってのは全然違うなー! みたいな感動を得た。

さらに店内がすごく広くて品揃えもすごい。デイリーワインが豊富にあって、お財布にもやさしい。ソムリエナイフとかのグッズも豊富。「1日いられる」とかを超越した「住める」のレベル。店員さんにワインについて「あの……お値段は?」と聞くつもりがうっかり「あの……お家賃は?」と聞いちゃいかねないレベルですよ多少言いすぎてるかもしれないけど。

 

マルセル・ダイス アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュ2012とは?

ともかく目的のワインもバッチリ見つかったのでそれを買い、ワイン1本を買って退散するのももったいないので有料試飲コーナーで1杯だけ飲んでいくことにした。泡白赤とあるなかで、1杯しか飲む時間がないならば……ええいままよと注文したのがマルセル・ダイスのアルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュ2012。

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この日の試飲メニュー。テタンジュのセックを飲みたかったなー!

値段は70ミリリットルで1600円。70ミリリットルにしてわざわざ買いにきた750ミリリットルのワインと値段がそんなに変わらないような気もするがそれは言うだけ野暮である。ちょっと高いかな、でもいっか! と注文した自分を私はタイムマシーンがあったならばその日に戻ってキツめに抱きしめこう言いたい「よくやった」と。

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マルセル・ダイスとコンプランタシオン

さて、感想は後回しにしてマルセル・ダイスについて調べてみよう。公式サイトを訪ねると、目に飛び込んでくるのは「The Art of complantation」の文字。コンプランテーション。フランス語でコンプランタシオン。サイト全体がとにかくコンプランタシオン推し。ではコンプランタシオンとはなんなのか?

公式サイトによれば、それは「テロワールの中でブドウ品種を混ぜ合わせること」。彼らの畑にはアルザスの13品種のブドウが植えられ、収穫も、プレスも、醸造も一緒に行われるのだそうだ。混植、混醸っていうんですかね。

「完全に無秩序に」ブドウの木を植えることで「品種の枠組みを超えてこそ、テロワールの大きな貢献を感じることができる」と公式サイトにある。この考え方は一読の価値があると思うので、おヒマな方はぜひ公式サイトを訪ねてみてもらいたい。テクニックである以上に思想という印象だ。いろんな人がいるもんだ。コンプランタシオンは声に出して読みたい日本語(注:フランス語)。

 

アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュとアルザスの13品種

さて、ワインに話を戻すと、アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュは初めてコンプランタシオンが畑の中で実施された記念碑的な畑であるようで、そこで栽培された「AOCアルザスのすべてのブドウ品種」が「正確な比率で使用されている」のだという。

その13品種が以下だ。

1 リースリング
2 ピノ・ノワール
3 ピノ・グリ
4 ピノ・ブラン
5 ピノ・オークセロワ
6 ピノ・ブーロ
7 ゲヴュルツトラミネール
8 トラミネール
9 ミュスカ
10 ミュスカ・ア・プティ・グラン
11 シルヴァネール
12 シャスラ
13 ローズ・ダルザス

知ってる品種もあれば初めて聞いた品種もあるが、「正確な比率で使用されている」ってことはこれらが約7.7%ずつ使われてるってことですかね。どうなのかな。ともかく、これら13種類を一斉に育て一斉に収穫し、徹底的に選果し、絞り終えたときにブドウの皮が破れていないくらいゆっくりプレスを行って、13種類一緒に醸造するのだそうだ。なにかとすごい。

 

マルセル・ダイス アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュ2012を飲んでみた

なんとなくワインについてわかったような気がする。というわけで、そろそろ話を恵比寿のワインマーケットパーティに戻そう。

というわけで私の目の前にはゼルトのユニバーサルにきっかり70ml注がれたマルセル・ダイス アルテンベルグ・ド ・ベルグハイム グラン・クリュがある。まず色がすさまじい。これは完全に黄金。あれ、俺っていま、秀吉がつくった黄金の茶室にいるんだっけ? 恵比寿じゃなくて。と錯乱するような華やかな金色が目に飛び込む。グラスのなかが大坂城

そして、グラスからは濃厚ななんすかねこれは「花の蜜」としかいいようがない香りが別府温泉の湯量もかくやといった勢いでこんこんと湧いてくる。めっちゃくちゃいい香り。

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見てくださいこの色。黄金を無限回攪拌して水に溶けしたみたいな色。

で、飲んでみるとすごいんですよこれが。まず、白っていうか甘口。なんだけど甘ったるくはない、スッキリした甘口。そして、13種類をコンプランタシオンしているという前提をもとに飲んでいるからなのかもしれないけれども、本当に13種類の果実がそれぞれ感じられるような複雑に折り重なった味がする。

ハチミツのような桃のような、杏のようなみかんのようなゆずのような、脳内に浮かぶイメージがすべて黄色系統。それら13種類の黄色い絵具を混ぜたらなぜか黄金色に輝き始めたみたいな感じですよこれ。めっちゃうまい。おいしいを通り越して尊い

というわけで70ミリリットルで1600円と安くはないけれども満足度は楽勝で元がとれる試飲となったのだった。ちなみにボトル価格は1万3800円税抜き。ワインマーケットパーティ、またお邪魔します!

ピノ・ノワールで造った白ワイン“ホワイト・ピノ・ノワール”はどんな味? 実際に買って飲んでみた!

ピノ・ノワールで造った白ワイン「ディープブルー」を買ってみた

ドイツはナーエの造り手、テッシュの「ディープブルー」を飲んだ。なんでディープブルーかというと、ブドウ畑のあるマインツ盆地が3000万年前は海の底で、畑からサメの骨がたくさん見つかったからなんだそうな。

そしてこのワインはピノ・ノワールで造った白ワイン。シャンパーニュでいうブラン・ド ・ノワール。もともと海の底にあった畑だし魚介類に合うワインを造ろうよ、よっしゃ白にしちゃうかピノ・ノワールを! みたいな経緯で造ったようだ一部想像を交えているけれども。

 

ホワイト・ピノ・ノワールとはなにか?

さて、ピノ・ノワールで造った白ワインを飲むのははじめて。ということで調べてみるとWINE FOLLYの記事に「ザ・ガイド・トゥ・ホワイト・ピノ・ノワール」というそのものズバリの記事があった。読んでみると、そこには「白ワインとしてのピノ・ノワールは、シャルドネと同等の複雑さと熟成の価値があります」とある。ホントかよ。

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テッシュの「ディープ・ブルー」を飲みました。

なんでも、本来赤ワイン用ブドウであることから「多くの白ワインよりもリッチな味わい」になるのだそう。色は「淡いホワイトゴールドから、サフランイエロー」までさまざまで、味わいはアルザスシャンパーニュなら「爽やかで、酸味が強く、軽やか」でありオレゴンやカリフォルニアならば「オレンジブリュレの砂糖漬けのような風味と、焼きリンゴのような口当たり」が特徴になるのだそうだ。特徴が産地で違いすぎてすごい。

 

ホワイト・ピノ・ノワールとホワイト・ジンファンデル

さらに調べるとワインエンスージアストに「ザ・キュリオス・ストーリー・オブ・ホワイト・ピノ・ノワール」と題された記事があった。それによると、ピノ・ノワールの「白」と「ロゼ」の違いは収穫時期の違いにあるようだ。具体的には、「ロゼよりもずっと早くシャンパーニュ地方の熟度でブドウを収穫」するとある。ブドウが熟して果実味が出てくる前、酸味の強い状態で収穫して仕込むってことなんですかね。ある生産者は、冷涼で雨の多かった年に十分に熟さなかったピノ・ノワールを仕方なしに白ワインにしたところ、「低アルコール、明るい酸味、リースリングのようなアロマとフレッシュさ」を持った「完璧なピクニックワイン」となったと書いてある。

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アメリカではジンファンデルのロゼをホワイトジンファンデルと呼ぶというが、ホワイトジンファンデルも同じような経緯で偶然生まれたと以前読んだ記事にあったから、似たような経緯で生まれたわけですね。なんかこう、こういう転んでもただでは起きない的なアメリカのことわざがあったような……と調べてみたら、「人生がレモンを与えたならば、レモネードをつくりなさい」という言葉が出てきた。

神に与えられたのがすっぱいレモンでも、努力を怠らなければおいしいレモネードを造ることができるしホワイト・ピノ・ノワールだって造れるのだ。ガッツで。アメリカ人はガッツがあるなあ。

とにもかくにもホワイト・ピノ・ノワールは、熟度の低い状態の果実を用い、果汁と皮が触れないようにして、主にフリーランジュースを用いて造るんだそうだ。皮とか種子が果汁と触れた状態で醸すとロゼになったり赤になったりするわけだと思うので、それをしないのがホワイト・ピノ・ノワールということになるのだろう。

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ドイツのホワイト・ピノ・ノワール、テッシュ「ディープブルー」を飲んでみた

今回飲む「ディープブルー」はシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)100%でアルコール度数は13度。公式サイトによれば現地価格は10.9ユーロ。果たしてどんな味わいか、いざ飲んでみよう。

というわけでちょっと開けにくいスクリューキャップを開けてグラスに注いでみるとですね、色あいはオレンジとピンクの中間……というかピンク。ロゼじゃないのこれ。それを言ったら身もフタもないけれども。いやでもこれはピンクだよなー。桃色。

ともあれ気を取り直してグラスの中身をクンクンしてみると、面白いことにちょっとシャンパーニュ的な華やかで香ばしい香りがしたような気がした。ブラン・ド・ノワール感なきにしもあらず。

飲んでみても味わいはすごくいい。言ってしまえば白と赤の中間地点でやや白より。酸味がしっかりあるからスッキリサッパリ飲めるんだけど、赤品種ならではの渋みとかほのかな苦味もあって、全体に果実味も感じられてロゼじゃないこれ?

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vivinoの点数は3.8。普通に高評価

というわけで、味の印象は「ロゼ感あふれる白」という感じ。色だけ見ればオレンジっぽくもあるのだが、オレンジワインではありえないので、限りなくロゼに近い白ワインというべきだろうか。というより、正直にいえば「白っぽいロゼ」という印象なんだけどまあいいか細かいことは。おいしいし。ちなみに、やはりドイツのワインだけに、オレゴンやカリフォルニアのホワイト・ピノ・ノワールにあるという「オレンジブリュレwith焼きリンゴfeat.ハチミツ」みたいな印象はまったくなく、爽やかで酸味の強いスタイル。それでもしっかりコクがあるのが赤ワインで造る良さなのだろう。

今夜は白も赤も飲みたいな、6.5:3.5くらいの割合で、みたいな夜に1本でまとめてくれるような良さがこのワインのいいところなように気がする。それロゼじゃない? という気がしなくもないけど。とにかくおいしいロゼでした(あっ)。

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2021年2月に買ったワイン。2万7786円で購入した10本まとめ

【買ったワイン1】3000円以下の世界のピノ・ノワール

私の自宅のワインセラーは24本入り。24本も入れば十分だろうと昨年購入したのだが昨年末の段階で容量の倍の24本くらいワインが溢れるという緊急事態宣言レベルの事態となった。

これはいかんと一生懸命消費していたらようやく手持ちのワインがすべてセラーに収まるようになった。というわけで今月も元気よくワインを買いたいと思う(セラーには入らないけど)。

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2021年2月に買ったワインをまとめました。

今月は2つのショップで買った。まずはトスカニー。ここではまず、このブログのテーマのひとつである「3000円以下のおいしいピノ・ノワール」を2本補強した。

まずは「エンドリッツィ トレンティーノ ピノネーロ ゴラルポ2015」2838円。イタリアのピノ・ネロは恥ずかしながら飲んだことがなく、どんなもんじゃいと初顔合わせである。狼の遠吠えだろうか、ラベルもなんかいいし。

もう1本は「マーティンボロー テ テラ ピノ ノワール 2018」2552円。まったく知らないワインながら、評価サイトvivinoで3.9点とこの価格帯のワインとしてはかなり高得点。amazonなどのレビューの点数があてにならないのは、そのジャンルにまったく精通していない人が評価していたり、「配送状態が悪かったから☆ひとつ」みたいなレビューで濁りが生じるから。vivinoはワイン好きがワインを買って飲んで評価しているのである程度以上信頼性があると私は考えている今のところは。てことで買った。

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【買ったワイン2】4000円以下で買える“プルミエ・クリュ”

そして、「おれたちのプルミエ・クリュ」を2本補強した。

「おれたちのプルミエ・クリュ」とはなにかといえば、ブルゴーニュのプルミエ・クリュは基本高くて買えないけど、マイナー生産地のプルミエ・クリュだったらワンチャン買えるんじゃないか、でもっておいしいんじゃないか一級畑に違いはないわけだし、という浅はかな思いつきからスタートした企画で、ジヴリのプルミエ・クリュを以前購入して非常においしかったことでやる気に弱火がついている。こちらはさすがに2000円台がないので4000円以下を条件とする。

このカテゴリからは、「ジヴリ プルミエ クリュ ラ ブリュレ ルージュ 2018 ドメーヌ マッス」3256円と、「マランジュ プルミエ クリュ ラ フュシエール ルージュ 2017 ヴァンサン エ ソフィー モレ」3696円を購入。3000円台だしおいしいといいなあと思っている次第だ。ジヴリのほうは同じ造り手の2000円台の村名ワインがおいしかったからおいしいはず!

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【買ったワイン3】twitterで教えてもらったスペインワイン

そして、2021年1月になぜか急に気になりはじめたのがスペインワインだ。私はどこの国のワインにも詳しくないが、スペインワインに関しては壊滅的になにもわからないけどそれももったいないよな、ということで今月も2本補強した。いずれもtwitterで教えてもらったワインで、1本は「カミンス デル プリオラート 2018 アルバロ パラシオス 」3124円。

もう1本は「ブエナ ピンタ 2017 ボデガス イ ビニェードス ポンセ」2266円。こちらはtwitterで賢者に教えてもらったワインだから絶対おいしいので絶対おいしいワインを飲みたい日に開ける。人を信じる心がワインをおいしくするのですたぶん。

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【買ったワイン4】もはや生活必需品。ソーテルヌの甘口ワイン

それと最後に甘口ワイン枠としてプティ・ギロー(375ml)2024円をスカウト。ブルガリアワインのエニーラ、サンテミリオンのクロ・マルサレット・ルージュと2打数2安打で手掛けたワインがおいしかったナイペルグ伯爵が共同所有するソーテルヌのシャトー・ギローのセカンドワインで、評判のいいワインなのでこれも楽しみ。甘口ワインはRPGでいうポーションとかエリクサーの類。

 

【買ったワイン5】飲んでみたい世界の白ワイン+安ブルゴーニュ

さて、2ショップ目はCAVE de L NAOTAKA。トスカニーで買ったのが気がつけば甘口以外全部赤になってしまったので、選んだのはまず白を2本。ジョージアの「ルカツィテリ クヴェヴリ 2018 ギウアーニ 」2640円と、日本ワインも飲もうということで「シャトー メルシャン 椀子 シャルドネ」3080円を購入した。

それと、「ブルゴーニュ ピノノワール クロ バルド 2017ド ベレーヌ」2310円が買うと送料無料になる上にセールになっていたので買った。このワインのvivinoの点数は4.0点ということでこちらも楽しみ。これも安く買えるブルゴーニュワインなのでおいしかったら儲け物である。

以上、購入したのは10本、合計金額は2万7786円であった。平均2780円くらいなのでやや高めだが、まあいいじゃないっすかワインって本気出すと平気でこの10倍くらいいっちゃうわけだし。そう考えると超安い。やったぜ。高いワインを買ったと思えばすべてのワインが90%オフである。

とにもかくにもどのワインも飲むのが本当に楽しみ。飲んだワインは(おいしかったり印象に残った場合)このブログでレポートしていこうと思う次第。もしよろしければ、またご覧いただければ幸甚である。

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